ボートレース用語集

あ行

■アウト…
5、6コースのこと。1、2コースを内、3、4コースを中(センター)、そして5、6コースを外(アウト)と3つに分けて称するのが一般的。6コースだけをとらえて大外や最アウトと言ったりもする。大まくりなど「大」がつくのは、すべてアウトコースの選手の行為を示す。

■アウトカマシ…
5、6コースからのダッシュスタートのこと。

■足(アシ)…
エンジンの性能のこと。行き足、出足、回り足、伸び足などの総称。「足は悪くない」とか「もう少し足を付けたい」というふうに使われる。

■アジャスト…
「調節する」「合わせる」という意味の英語。競艇ではスタート時に選手がフライングを切りそうだと判断し、レバーを緩めて減速させてスタートを合わせる動作のこと。「アジャしました」と省略して使われることもある。 <コースどり用語>

■赤ランプ…
スタート時に、フライングや出遅れなど異常スタートがあった時、もしくはその可能性があると判断された時に点灯されるランプ。正常なスタートの場合は青ランプが点灯される。ちなみに競馬ではまったく逆で、審議=青、確定=赤となる。信号の色にもあるように青=正常、赤=異常という感覚が日本人には浸透しているので、競艇の表示のほうがしっくりくる。

■斡旋…
各競艇場への出場選手配分のこと。

■アタマ…
1着になること、またはレース中に先頭に立っている選手のこと。「アタマあってヒモなし」(あっさり抜けだして1着とるか、他艇につぶされて3着以下に沈むかどちらかが多く2着=ヒモに粘ることの少ない選手のこと)。

■当てマイ…
ターンする時に内側の選手が外側の選手の舟に自分の舟を軽く当てながら旋回して抜く(差す)こと。以前は頻繁に見られた技法だが、最近は安全性を重視する規定により不良航法と判断されるケースも多く、偶然の接触でしか見られなくなっている。

■合わせスタート…
スタートに自信のない選手や、行き足が甘くスタート勘が修正できない状況の選手が、主に外側にいる選手の動きに合わせてスタートを決める戦法。ダッシュが付いていないためスリット後に伸びられるケースも多い。

■安定板…
悪天候による波浪水面で、艇の安定を図るためにボートの後部に取り付けるプレートのこと。取り付けの判断は競技本部が行い、付ける場合は全艇に取り付ける。一般に安定板を付けると伸び足が殺されるため、まくり艇に不利でイン艇に有利とされる。

■1回希望…
エンジンの不調や選手自身の体調不良などの理由で1日1回の出走調整を希望すること。これとは別に内規違反などで選手に課せられるペナルティとして1日1回の出走調整というのもあるが、どちらの場合も賞典レースへの出場権を失う。


■1点買い…
舟券の点数を1つに絞って買うこと。1点張りとも言う。本命党に多い買い方だが、舟券の主流が2連単から3連単に移った現在では1点買いで的中させるのは至難の業となった。

■イナす…
エンジン調整に失敗して、よけいひどい状態にしてしまうこと。岡山弁の「いぬ」が語源とされる。広辞苑でも「いぬ」の項目に「行ってしまう」「去る」などの意味と並んで「悪くなる」と記されている。 <ペラ・取り付け用語>

■イン変わり…
スタートが遅れた選手が苦肉の策として、内側に進路を取り本来のイン艇の後方から1マーク最内を小回り旋回して生き残りを狙う戦法。 <コースどり用語>

■イン差し…
イン選手がスタートで著しく遅れてしまった時に、先に旋回した選手の内懐をえぐるように差し込む起死回生の高等戦術。よほどのパワーがないと追いつけないのでめったに見られない。 <コースどり用語>

■うねり…
目に見える水面上の波とは別に、目に見えない水面下でうねっている水流のこと。春先のびわこ競艇が有名。びわこをホームとして活躍した往年の名選手・南公氏は「うねりに対処する秘訣なんかない。とにかく慣れること」だと語る。

■裏目…
2連単での1-2の舟券に対する、2-1という出目を指す。3連単でも、1-2-3という出目に対して2や3が1着に来てしまうことを指す場合が多い。 <舟券用語>

■SGレース…
競艇における最高峰のレース。現在は3月のボートレースクラシック(前・総理大臣杯)に始まり、ボートレースオールスター(前・笹川賞)、グランドチャンピオンシップ、オーシャンカップ、ボートレースメモリアル(前・モーターボート記念)、ボートレースダービー(前・全日本選手権)、チャレンジカップ、そして1年間の集大成として12月に行われる賞金王決定戦と賞金王シリーズ戦の9つのレースを言う。SGはスペシャル・グレードの略。

■エンスト…

エンジンストップの略。レース中にエンジンが停止してしまうことで、もっとも多い原因はエンジンに水がかぶり点火プラグが発火しないケース。安全性追求によるエンジンの性能の向上で以前に比べるとエンストは激減している。 <選手成績用語>

■オーバーターン…
コーナー旋回で大きく流れること。「ターン洩れ」「ターンマークをはずす」などもほぼ同意語。ファンは「へたくそ!」となじるが、その通りで旋回技術の甘さが原因の場合もあるが、エンジン不調によるものや、うねりにはまってしまった場合など選手にとっては不可抗力の場合も往々にしてある。

■オッズ…
ターンの時にスピードを落として、旋回半径を小さく回ること。
<レース上の用語>

■大時計…
スタート1分前から動き出す白い「1分針」と、15秒前から回転を始める黄色い「12秒針」とを組み合わせた発走信号用時計のこと。選手はこの大時計の針をたよりに一連のスタート動作を開始するが、限りなくゼロに近い早さで誰よりも正確なスタートを決める瀬尾達也選手を「走る大時計」と呼んだりする。 <舟券用語>

■起こし…
スタートラインに向い選手がレバーを握り込む瞬間のこと、もしくはその位置のこと。「起こしの足(出足)が弱い」とか「ターンマーク起こしで行く」というふうに使われる。 <舟券用語>

■オレンジブイ…
小回り防止ブイ。 <舟券用語>

■押さえ(る)…
1点買いには無用だが、保険として何点か補足して舟券を買うこと。最大投資で買う本線に対し、押さえと呼ばれる。

か行

■回転…
エンジンのシャフトの回転のこと。現行エンジンでは1分間に最高6600回転。この回転を上げるために選手はペラを調整する。回転がたりないとパワーがない状態だが、回りすぎても空回り状態になって非常に乗りづらくなる。

■カウリング…
ボートのコックピットの回りに付けられている防護カバー。
<コースどり用語>

■カーボン…
シリンダーのヘッド部分に付着する燃料の燃えかす。選手みずからこの除去作業にあたる。
<舟券用語>

■格言…
「アタマ堅しのヒモ荒れ」(本命が堅い時ほど2着に人気薄の選手が来る)
「朝着を狙え」(2回走りの選手の前半で好成績だった選手は後半も狙え)

■カド…
スタート時に向かい風が強いと助走距離の短いインの選手はタイミングを取りにくい。向かい進入開始時にターンマークより後方に艇を引きいてダッシュをつけて攻める船団の、最内(最左)の艇の位置を言う。これに対し、ターンマークより前方に位置する船団の最外(最右、カドの左隣り)の位置を「カド受け」と呼ぶ。

■壁…
2コースにスタートの早い選手が入れば、イン選手にとってはアウト選手からの攻撃を止めてくれる「壁」になる。とはいえ、イン選手が肝心のスタートで遅れては、この2コース選手に一気に攻め込まれて「壁」以上の存在になってしまうことも。

■カポック…
選手が装着する救命胴衣。元の意味は、枕や救命具の詰め物にするパンヤの一種の木の名称。

■カマシ…
進入位置で、ターンマークより前方に出る「スロー」に対し、ターンマークより後方に艇を持ち出すのを「ダッシュ」と呼ぶが、この「ダッシュを付ける」という意味を「カマシ」と言う。動詞では「カマす」。 <エンジン用語>

■期…
1年のうち1月~6月を前期、7月~12月を後期と半年毎に区切られている。前期は前年の5月~10月、後期は前年11月~翌4月までの成績によりそれぞれ級別されての適用となる。フライングや出遅れ等のすべての事故点は半年毎にクリアーされる。

■ギアケース…
回転運動の伝達部。エンジン本体で作り出されたタテの回転をヨコの回転に変えるがギアの役目。選手が調整するのはバックラッシュとも呼ばれる環(シム)を厚くしたり薄くしたりするもので、選手のコメントに出てくる「ギアケースをやった」というのはだいたいこのシム調整のことを指す。

■キャビる…
英語のcavitation ( cavity = 空洞 )の略。旋回時に一時的に失速状態になるペラの空転現象。ペラの先端部に空気の泡が集中的に発生して空洞状態になって推進力を失うこと。 <レース上の用語>

■キャブレター…
爆発させる混合気を作り出す機関で、自動車に使用されるものと原理は同じ。混合気を濃くしたり薄くしたりしてエンジンの回転を変えたりする。よく選手が後ろを向いてエンジンに手を伸ばす光景を見かけるが、これはニードルを開けたり絞ったりして混合気の調整を行っているもの。 <選手成績用語>

■級…
A1級=2連対率30%以上、3連対率40%以上で勝率上位者。
A2級=2連対率30%以上、3連対率40%以上でA1級を除く勝率上位者。
B1級=2連対率10%以上、3連対率20%以上でA1、A2級を除く勝率上位者。
B2級=A1、A2、B1級を除く者。
*このほか、A1、A2、B1級共通の条件として事故率0.70以下、また出走回数がA1、A2級で70回以上、B1級で50回以上という規定もある。なお、級別選手数の定率はA1およびA2級が20%、B1級が50%となっている。

■切り返し…
外側にいる選手が内側の選手に対し急ハンドルで内懐を狙う戦術。イン変わりも広義には切り返しと言えるもの。 <レース上の用語>

■空中線…
全国共通でスタートラインから45メートルの地点と80メートルの地点に張られている三角の小旗。45メートル地点は黄と白、80メートル地点は青と白のそれぞれ二色の旗になっている。選手のスタート目標として張られているが、現在ではほとんどの選手がこの空中線ではなくスタンドや建造物など独自の目標を持っている。

■クランクシャフト
ピストンの運動をギヤケースに伝える棒状の回転の軸。はっきりいって、これを交換したところでエンジンの動きが急によくなることはない。ひととおりの整備をしてなおかつダメな場合のみ、最後の手段として選手はシャフト交換に踏み切るが…

■ゲージ…
競艇でいうゲージとはプロペラゲージのことで、理想の形に仕上げるために選手が持っているプラスチック製の型。

■検査…
選手のエンジン整備が適正に行われているかどうか、整備士が抜き打ちで行う検査を「中間検査」「中間整備」、もしくはさらに略され単に「中間」と呼ぶことも。通常は成績の悪いエンジンに対して行われるが、整備士が整備し直すことによって平凡機が超抜機に生まれ変わることも少なくない。「中間が入って(気配が)一変したよ」と選手間でも概ね好評のようだ。 <エンジン用語>

■交差旋回…
外から内に切れ込んで旋回すること。つまり、「差し」のこと。

■誤認…
もっとも重いペナルティを課せられるのが、周回誤認。つまり、3周目と勘違いして2週目でゴールインしてしまうことで、減速して流すため他の選手に簡単に抜かれてしまうことになる。時には厳しい査問の対象になり、長期の出場停止など重い処分が待っている。ほかに、フライングした選手にはその旨をランプ点灯で知らせるが、これを見誤りレースし続けるのも誤認として処罰されることもある。

さ行

■再訓練…
スタート事故を犯した選手は愛知県碧南市にある選手会訓練センターで再訓練とテストを受ける。この場合の交通費などは選手の自前である。北海道の熊谷選手などは、愛知県支部の選手に比べたいへんな出費になる。 <コースどり用語>

■最低体重制度…
当然だが、舟の積載量は軽ければ軽いほどスピードが出る。そうなると選手はどんどん減量して体重を減らしていったが、この限度を超えた減量を食い止めるために1987年に制定された制度。男子は51㎏、女子は47㎏が下限で、これを割り込むと、重量チョッキを着るか重量マットを艇に敷くかのどちらかの方法で重量調整を行う。

■サイド…
選手のコメントに頻繁に登場する用語。「サイドの掛かりが甘い」など。旋回時にかかる遠心力を制御するためのブレーキの効き具合をサイドの掛かりと言う。これが甘いと旋回のたびに舟が外へ流れてしまう。 <コースどり用語>

■先マイ…
マイとは競艇用語で「回る」こと。先マイとは、誰よりも先に回ること。当然ながら外より内コースの選手が先マイすることの方が圧倒的に多い。イン選手のレースに臨む気持ちはただひとつ。「先マイすること」だけである。 <コースどり用語>